ゼリーシミュレーションの使い方・活用方法
ゼリーシミュレーションの基本的な使い方から、物理シミュレーションの仕組みまで詳しく解説します。
ゼリーシミュレーションの使い方・活用方法
ゼリーシミュレーションは、クリックで揺れる柔らかいゼリー状のオブジェクトを物理シミュレーションで表現するツールです。この記事では、ゼリーシミュレーションの基本的な使い方から、物理シミュレーションの仕組みまで詳しく解説します。
ゼリーシミュレーションとは
ゼリーシミュレーションは、Matter.jsという物理エンジンを使用して、柔らかいゼリー状のオブジェクトの動きをリアルタイムでシミュレーションするツールです。
主な特徴
- リアルタイム物理シミュレーション: クリックやドラッグに応じて、ゼリーが自然に揺れる
- 柔らかい質感: ばねと制約を使って、柔らかいゼリーの質感を再現
- インタラクティブ: マウス操作でゼリーを操作できる
- 視覚的な魅力: 滑らかなアニメーションで、視覚的に楽しめる
なぜゼリーシミュレーションが面白いのか
ゼリーシミュレーションは、以下のような理由で興味深いツールです:
- 物理法則の可視化: 物理法則(重力、ばね、制約)が視覚的に理解できる
- インタラクティブな体験: マウス操作で物理現象を直接体験できる
- 学習ツール: 物理シミュレーションの仕組みを学べる
- エンターテイメント: 単純に楽しめる、面白いツール
基本的な使い方
ステップ1: シミュレーションを開始
ページを開くと、ゼリー状のオブジェクトが表示されます。ゼリーは重力の影響を受けて、自然に揺れ動きます。
ステップ2: ゼリーを操作
マウスでゼリーをクリックまたはドラッグすると、ゼリーが反応して揺れます。クリックした位置に応じて、ゼリーの動きが変化します。
ステップ3: パラメータを調整
ツールには、以下のパラメータを調整できるオプションがあります:
- 質点数: ゼリーを構成する点の数(多いほど滑らかだが重い)
- ばねの強さ: ゼリーの柔らかさ(強いほど硬い)
- 減衰: ゼリーの揺れの減衰速度(大きいほど早く止まる)
物理シミュレーションの仕組み
Matter.jsとは
Matter.jsは、JavaScriptで2D物理シミュレーションを実装するための軽量なライブラリです。重力、衝突検出、ばね、制約などの物理現象を簡単に実装できます。
ゼリーの実装方法
ゼリーシミュレーションは、以下のような仕組みで実装されています:
- 質点の配置: ゼリーの形状に合わせて、複数の質点(ボディ)を配置
- ばねの接続: 質点同士をばね(制約)で接続
- 物理エンジンの実行: Matter.jsの物理エンジンで、質点の動きを計算
- 描画: Canvas APIで、質点とばねを描画
質点とばねの関係
ゼリーは、複数の質点(ボディ)と、それらを接続するばね(制約)で構成されています。
質点(ボディ):
- 位置、速度、質量などの物理属性を持つ
- 重力や力の影響を受ける
ばね(制約):
- 2つの質点を接続する
- 自然長、剛性、減衰などの属性を持つ
- 質点間の距離を保つように働く
実際の活用シーン
1. 物理シミュレーションの学習
ゼリーシミュレーションは、物理シミュレーションの仕組みを学ぶための学習ツールとして活用できます。
活用例:
1. 質点とばねの関係を理解
→ ゼリーを操作して、質点とばねの動きを観察
→ ばねの強さを調整して、動きの変化を確認
2. 物理パラメータの影響を理解
→ 質点数を変更して、滑らかさとパフォーマンスの関係を確認
→ 減衰を調整して、揺れの減衰速度を確認
2. インタラクティブなデモンストレーション
ゼリーシミュレーションは、Webサイトやアプリケーションのインタラクティブなデモンストレーションとして活用できます。
活用例:
1. ポートフォリオサイトの装飾
→ ゼリーシミュレーションを背景に配置
→ マウスの動きに応じてゼリーが反応
2. ランディングページの演出
→ ゼリーシミュレーションで視覚的な魅力を追加
→ ユーザーの注意を引く
3. ゲーム開発のプロトタイプ
ゼリーシミュレーションは、ゲーム開発のプロトタイプとして活用できます。
活用例:
1. キャラクターの動きのプロトタイプ
→ ゼリーシミュレーションで柔らかいキャラクターの動きを検証
→ 物理パラメータを調整して、理想の動きを見つける
2. エフェクトのプロトタイプ
→ ゼリーシミュレーションでエフェクトの動きを検証
→ 視覚的な効果を確認
4. デザインのインスピレーション
ゼリーシミュレーションは、デザインのインスピレーションとして活用できます。
活用例:
1. UIアニメーションの参考
→ ゼリーシミュレーションの動きを参考に、UIアニメーションを設計
→ 自然な動きをUIに取り入れる
2. ビジュアルデザインの参考
→ ゼリーシミュレーションの形状や動きを参考に、ビジュアルデザインを設計
→ 有機的なデザインを作成
パラメータの調整方法
質点数
質点数は、ゼリーを構成する点の数です。質点数が多いほど、ゼリーは滑らかになりますが、計算負荷が高くなります。
調整のコツ:
- 少ない質点数(10-20): 軽量で、低スペック端末でも快適に動作
- 中程度の質点数(30-50): バランスが良く、多くの端末で快適に動作
- 多い質点数(60-100): 非常に滑らかだが、高スペック端末が必要
ばねの強さ
ばねの強さは、ゼリーの柔らかさを決定します。ばねが強いほど、ゼリーは硬くなります。
調整のコツ:
- 弱いばね(0.1-0.3): 非常に柔らかく、大きく揺れる
- 中程度のばね(0.4-0.6): バランスが良く、自然な動き
- 強いばね(0.7-1.0): 硬く、小さく揺れる
減衰
減衰は、ゼリーの揺れの減衰速度を決定します。減衰が大きいほど、ゼリーの揺れは早く止まります。
調整のコツ:
- 小さい減衰(0.01-0.05): 長く揺れ続ける
- 中程度の減衰(0.06-0.1): バランスが良く、自然な減衰
- 大きい減衰(0.11-0.2): 早く止まる
ゼリーシミュレーションの技術的な実装
Matter.jsでの実装例
import Matter from 'matter-js';
// 物理エンジンの作成
const engine = Matter.Engine.create();
const world = engine.world;
// 重力の設定
world.gravity.x = 0;
world.gravity.y = 1;
world.gravity.scale = 0.001;
// 質点の作成
const points: Matter.Body[] = [];
const pointCount = 30;
const radius = 5;
for (let i = 0; i < pointCount; i++) {
const angle = (Math.PI * 2 * i) / pointCount;
const x = 400 + Math.cos(angle) * 100;
const y = 300 + Math.sin(angle) * 100;
const point = Matter.Bodies.circle(x, y, radius, {
mass: 1,
friction: 0.1,
restitution: 0.3,
});
points.push(point);
}
// 質点をワールドに追加
Matter.World.add(world, points);
// ばね(制約)の作成
const constraints: Matter.Constraint[] = [];
for (let i = 0; i < pointCount; i++) {
const nextIndex = (i + 1) % pointCount;
const constraint = Matter.Constraint.create({
bodyA: points[i],
bodyB: points[nextIndex],
stiffness: 0.5, // ばねの強さ
damping: 0.05, // 減衰
length: 100, // 自然長
});
constraints.push(constraint);
}
// 制約をワールドに追加
Matter.World.add(world, constraints);
// エンジンの実行
const runner = Matter.Runner.create();
Matter.Runner.run(runner, engine);
Canvas APIでの描画例
function drawJelly(
ctx: CanvasRenderingContext2D,
points: Matter.Body[],
constraints: Matter.Constraint[]
) {
// 背景をクリア
ctx.clearRect(0, 0, ctx.canvas.width, ctx.canvas.height);
// ばねを描画
ctx.strokeStyle = '#FF6B9D';
ctx.lineWidth = 2;
ctx.beginPath();
for (const constraint of constraints) {
const pointA = constraint.bodyA.position;
const pointB = constraint.bodyB.position;
ctx.moveTo(pointA.x, pointA.y);
ctx.lineTo(pointB.x, pointB.y);
}
ctx.stroke();
// 質点を描画
ctx.fillStyle = '#FF6B9D';
for (const point of points) {
ctx.beginPath();
ctx.arc(point.position.x, point.position.y, 5, 0, Math.PI * 2);
ctx.fill();
}
// ゼリーの内部を塗りつぶし(オプション)
ctx.fillStyle = 'rgba(255, 107, 157, 0.3)';
ctx.beginPath();
if (points.length > 0) {
ctx.moveTo(points[0].position.x, points[0].position.y);
for (let i = 1; i < points.length; i++) {
ctx.lineTo(points[i].position.x, points[i].position.y);
}
ctx.closePath();
ctx.fill();
}
}
Reactでの実装例
'use client';
import { useEffect, useRef } from 'react';
import Matter from 'matter-js';
export function JellySimulation() {
const canvasRef = useRef<HTMLCanvasElement>(null);
const engineRef = useRef<Matter.Engine | null>(null);
useEffect(() => {
if (!canvasRef.current) return;
const canvas = canvasRef.current;
const ctx = canvas.getContext('2d');
if (!ctx) return;
// 物理エンジンの作成
const engine = Matter.Engine.create();
const world = engine.world;
engineRef.current = engine;
// 重力の設定
world.gravity.x = 0;
world.gravity.y = 1;
world.gravity.scale = 0.001;
// 質点とばねの作成(上記のコードを参照)
// ...
// アニメーションループ
const animate = () => {
Matter.Engine.update(engine);
drawJelly(ctx, points, constraints);
requestAnimationFrame(animate);
};
animate();
// クリーンアップ
return () => {
Matter.Engine.clear(engine);
};
}, []);
return (
<canvas
ref={canvasRef}
width={800}
height={600}
className="border border-gray-300 rounded"
/>
);
}
パフォーマンス最適化
適応的質点数調整
低スペック端末でも快適に動作するように、FPSを監視して質点数を自動調整します。
let currentFPS = 60;
let targetFPS = 60;
let pointCount = 30;
function adjustPointCount() {
if (currentFPS < targetFPS * 0.9) {
// FPSが低い場合は質点数を減らす
pointCount = Math.max(10, pointCount - 5);
} else if (currentFPS > targetFPS * 1.1) {
// FPSが高い場合は質点数を増やす
pointCount = Math.min(100, pointCount + 5);
}
}
スリープモードの有効化
動いていない質点をスリープ状態にして、計算負荷を軽減します。
engine.enableSleeping = true;
まとめ
ゼリーシミュレーションは、物理シミュレーションの仕組みを学ぶための学習ツールとして、また、インタラクティブなデモンストレーションやゲーム開発のプロトタイプとして活用できる、興味深いツールです。
Matter.jsとCanvas APIを組み合わせることで、リアルタイムで物理シミュレーションを実装できます。質点数、ばねの強さ、減衰などのパラメータを調整することで、様々な動きを表現できます。
関連ツール
この記事で解説したゼリーシミュレーションを実際に使ってみてください。マウス操作でゼリーを操作し、物理シミュレーションの動きを体験できます。
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